北陸新幹線に乗っていた小学生の話
ゴールデンウィーク前の話。長野から北海道へ帰る際、私は北陸新幹線に乗った。
北陸新幹線で長野から東京へ。
北陸新幹線に乗るのは3回目で、いつも通り窓側に座ろうとすると、小学生の男の子が隣に座ってきた。
「こんにちは。降りるまでいろんなお話ができたらうれしいです。」
と声をかけてきた。なんて礼儀正しい小学生なんだって思った。その子は小学生のころの私に似てて、帽子をかぶって眼鏡をかけていた。何年生ですか?と聞いたら、小学3年生だった。須坂市に住んでいて、今回は旅行で、東京駅にいる友達と会うそう。
私も降りる駅が東京駅だったので、奇遇だった。
彼は新幹線マニアで、ずっと新幹線の話をしてきた。(笑)
あ!上越新幹線だ!とか、寝台特急のカシオペアだ!とか。
でも私にはよくわからなかった。ごめんね。
他にも彼は戦国武将が好きで、上田市(長野)といえば真田、真田幸村の話をしてた。そのときちょうど真田丸のイベントをやっていて、話が盛り上がった。
話をしていると時間の経過が早い
夢中になって話をしていると、時間経つの早いですね、と彼は言った。
次は、大宮・・・大宮・・・。車内のアナウンスが聞こえてくる。
「いがわさんは何のお仕事をしているんですか?」
「メーカーの営業マンですよ、まだ研修中ですが・・・」
「大変そうですね」
お互いの敬語がなんだか違和感。
小学生と話す機会なんて滅多にないので、タメで話していいのか、わからなかった。
なんとも控えめなかずぴーである。
次は、上野・・・上野・・・。次で東京駅だ。
「ぼくの親、居酒屋やってるんだ。よかったらきてね。居酒屋の名前は〇〇だよ。」
居酒屋の名前は忘れてしまったが、彼がこんなこと言ってた。そして、いつのまにかタメで話すように。
次は、東京・・・終点、東京。
私は彼と一緒に降りることにした。そして、東京駅に着いた時、彼はこう言った。
「最後までお話ししてくれて、ありがとうございました。」
最初から最後まで、立派な小学生だった。
彼の友達が向かいに来てたみたいで、友達のいる方向へ走り、後ろを振り返って笑顔で手を振ってまたねー!一言。私も笑顔で、また!と手を振ってその子とお別れをした。
別に不思議な体験でもないのに、まるで世にも奇妙な物語のような感じだった。
あと、出会いっていいなって思った。別れは、寂しいけど。
その子に会って、後悔したことが一つある。それは、その男の子と写真を撮っておけばよかった。記念に一枚。いまもその男の子、元気かな。またどこかで会えたら。
↓上田城の桜がきれいでした。
↓長野と言えば善光寺。このときおみくじを引いてきまして結果は大吉でした!